【事例紹介 020】埼玉県川口市 ―多文化共生時代の新たな取り組み。手続きやルールなど多言語生活情報をデジタル化―



川口市は在住外国人が数多く暮らす自治体として知られています
外国人の方が住みやすい理由は何だと思いますか?

川口市は東京都心に近いだけでなく、家賃の手ごろ感と生活利便性のバランスの高さが評価されています。また長年住んでいる外国人同士のコミュニティがあるため、地域の情報を得やすい環境が整っており、日本が初めての方でも安心して生活を始めやすいことも理由のひとつだと思われます。

協働推進課 多文化共生係はどのような業務を担っていますか?

外国人住民の方々が安心安全、そして快適に生活できるようサポート業務を行っています。多文化共生係には日本人の職員の他に、中国語・英語・日本語を話す常駐の国際交流員が3名おります。また、曜日ごとに外国人相談員による韓国語、トルコ語、タガログ語、ベトナム語での相談窓口も提供、ボランティアによる無料の日本語教室もご案内しています。

多文化共生係開催:「多文化ふれあいフェスタ」


QR Translatorの告知も掲載されている多文化共生係の掲示板


QR Translatorを知ったきっかけと導入を決めた理由を教えてください

多文化共生係が発行している「外国人生活入門ガイド」は、言語ごとに印刷物を発行していましたが、配布箇所が限られるため周知が行き届かないのが課題でした。 本市ではすでに税部門にて、納税通知書や催告書にQR Translatorを導入しております。非常に便利なサービスとの印象を持ったため、本件についても導入を検討したのがきっかけです。専用アプリのダウンロードも不要で、ペーパーレスの促進に貢献できる点も魅力でした。

どのようにQR Translatorを活用していますか?

印刷物の「外国人生活入門ガイド」に掲載されていた、ゴミ出しルール、税金、国民健康保険など生活に欠かせない情報をデジタル化しました。ポータルサイトでは、文字だけでなく、説明動画も盛り込み分かり易くルールや制度を解説しています。速報性の高いニュースの掲載スペースを追加するなどWEBならではのコンテンツにすることを心がけています。

外国人生活入門ガイドブック実物


south east

言語一例 中国簡体字、トルコ語、やさしい日本語


周知については転入者向けの案内物一式に、ポータルサイト「川口市外国人生活ガイド」の紹介チラシを入れ、QR Translatorの読込みを促しています。チラシについては公共施設だけではなく、一般の商業施設にも設置のご協力をお願い、一人でも多くの外国人住民の方々に行きわたるよう心がけています。

ポータルサイト「川口市外国人生活ガイド」の紹介チラシ


サービス開始時には市報にも掲載しPR


また、QR Translatorを導入するまで、実際にどれだけ読まれているのか確かめる方法がありませんでした。導入後はQRコードのスキャン数や、どの言語で読まれているかなども把握できるようになり、そのデータを活用しながら提供する情報の内容を改善し、より効果的に情報を行き渡らせることができていると感じています。

コンテンツの編集画面の使い勝手はいかがですか?

今回はPIJINさんにオーダーメイドの編集画面(テンプレート)を作成していただきました。当スタッフが翻訳した7言語分のテキストを、事前準備のうえ作業しているのですが、レイアウト構成やテキストの装飾、画像の配置などシンプルに分かりやすく設定してもらった状態で入力ができ、大量のデータ入稿も効率的で大変助かりました。
情報を更新する際も、各言語の差し替え部分が特定しやすいので間違いがないのがありがたいです。また分からないことがあっても、PIJINさんが丁寧にサポートしてくれるので心強いです。

【デザインテンプレートの提供】コンテンツ作成をもっと効率的に!

通常の仕様では文章や画像を1つの編集画面に登録し、大きさや位置などについて個別に指定する必要があります。そのため大量のページ・言語数が必要となる企画だと入稿・更新作業の負荷が課題になるケースがございます。

デザインテンプレートとは、オーダーメイドの編集画面を個別に開発しご提供する、オプションサービスです。レイアウト構成やテキストの装飾、画像の配置位置などある程度パターン化できる企画については、お客様のニーズを伺いながら適切な編集画面をご提供いたします

お客様専用の入稿画面になるため、作業効率が高まることはもちろん、PC作業が苦手な方にも扱いやすいため、満足の声をいただいています。

川口市のデジタル版「外国人生活入門ガイド」では、TOPページと記事ページの2種のテンプレートを組み合わせてご提供しています。

利用者からどのような反応がありましたか?

チラシとは別に名刺サイズのカードを作成し、外国人住民の方向けのイベントで配布しているのですが、自分の言語でコンテンツが表示されると、驚きと感動の表情を見せてくれます。またトップページのアイコン表示により、見やすくスピーディに情報を入手することができるのがとても便利だという感想もいただきました。

情報コーナーにカードを設置

カード表面

カード裏面


今後QR Translatorに期待することはありますか?

現時点でQR Translatorの機能には満足しています。特に行政手続きの紹介には非常に適していると感じており、他の自治体にもおすすめしたいサービスだと思います。今後の展望としては、別途制作している地域情報や文化などを紹介する多言語情報誌をポータルサイト「川口市外国人生活ガイド」へ統合。利用者増に加え、さらなるペーパーレスとデジタル化を促進していく予定です。今後、多文化共生係の業務を担う中で、新しい課題や要望などが出てきた時にはサポートして頂ければ嬉しいです。

埼玉県川口市 × QR Translatorまとめ

利用開始時期

2022年8月~

埼玉県川口市ホームページ

https://www.city.kawaguchi.lg.jp/


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QR Translatorにご興味を持ってくださった皆さまへ
お問合せフォームにご利用イメージをご記載いただきましたら、参考資料をお送りいたします。

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