2017/10/03
このページの目次
ここ数年、普段の生活の中でQRコードを目にする機会が増えてきました。
観光案内板やパンフレット、商品パッケージ等、気にしながら探してみると、意外と色々なところに付いています。多言語対応しているものもあれば、自社HPにリンクしているもの、オススメ・レシピを紹介しているもの等、用途は様々です。
ここでは世界中で広まるQRコードの面白い事例をいくつかご紹介します。
先日、スタッフがハネムーンでハワイに行っていたのですが、その時にATMでQRコードを使って現金を引き出せるサービスを確認してきました。テレビでもCMがたくさん流れていたそうで、ハワイでは広く知られたサービスのようです。
口座は持っていないので、実際に利用はできませんでしたが、下記画像がATMに表示される画面です。
そのサービスを行っていたのが「Bank of Hawaii」という銀行です。サイトを確認すると「Cardless Cash(TM)」という名称で紹介されており、Youtubeの動画もありました。
ハワイらしく、娘のフラダンスの発表会に向かう夫婦が、ATMで現金を引き出そうとするのですが、キャッシュカードを忘れて困った時に、スマホでATMを利用して現金を引き出すストーリーです。
キャッシュカードがなくてもATMが利用できる、とても分かりやすい動画です。ただ、利用の際にはアプリのインストールやインターネットバンキングの申し込みが必要なようです。
同様に「Cardless Cash」で調べてみると、オーストラリアの「St.George Bank」でも利用されていました。
また、アメリカの「MidFirst Bank」でも利用されており、iPhone用とAndroid用の利用方法の動画が掲載されていました。
日本国内ではQRコードを利用したATMサービスはまだないと思っていたのですが、既にセブン銀行がサービスを開始していました。
「スマホATM」サービスを開始 ー出典:ニュースリリース(2017.03.27)
じぶん銀行のアプリを利用して、全国23,000店以上のセブン銀行ATMで利用できるそうです。
じぶん銀行のサイトには紹介動画も掲載されていました。
日本でも大手企業が採用しているので、今後QRコードを使ったATMサービスが増えるかもしれませんね。
QRコードを使ったサービスはATMの他にも広がりを見せています。ここからは、世界のQRコード活用事例をご紹介します。
テーマパークやイベント時など、人混みの中では迷子が発生する可能性が高まります。そんな時、有限会社S.I.Pが販売するQRコード付きの迷子タグ「イベントバンド」を事前に子供に身に付けておくことで、万が一迷子になっても発見者がそのQRコードを読み取れば親に連絡ができます。
迷子発見者は迷子が身に付けているタグのQRコードを読み込み、メール送信ボタンを押すだけで、迷子の親に直接連絡することができます。迷子センターの場所が遠い場合は、移動する必要が無いので便利ですね。
迷子放送は広範囲に情報発信できるメリットがあるものの、個人特定情報が流出してしまう事が心配になります。このイベントバンドは、試用期間を1日単位で設定でき、期間を過ぎるとQRコード自体が無効になる為、イベント後にイベントバンドを無くしてしまっても、メールアドレスが公開されることはなく、個人情報の流出を防ぐことが出来ます。
また、この「イベントバンド」は耐久性に優れているだけでなく、1回の使用価格が400円ととてもリーズナブルな価格です。(但し、初回は登録料500円が別途必要)
2017年7月31日、世界初・最大のバイクシェアサービスのプラットフォームを提供する中国の摩拝単車(Mobike/モバイク)が9月からイギリスでのサービスを開始することを発表しました。
バイクシェア利用者はアプリをダウンロードし、近くのもバイクを見つけてQRコードをスキャンするだけで、数秒で解錠され、利用することが出来ます。モバイクの返却も、目的地付近の駐車場スペースに停め、手動でロックをかけるだけで完了します。
全てのモバイクにはGPSが内蔵されている為、モバイクの使用によるルートデータはその都市の貴重なマーケティングデータとして活用する事ができます。
このモバイクが2017年8月23日に札幌市でサービスを開始しました。札幌市内のコンビニエンスストアやドラッグストア等、数百カ所に駐輪場を設け、合計数千台の自転車の貸し出しサービスが始まります。まずはキャンペーン価格として、30分50円で提供し、利用者の反応状況によって正規料金が確定される予定です。年内に政令指定都市を中心に国内10カ所程度に広げる方針のようなので、もしかしたら皆さんの周りでも見かける機会があるかもしれませんね。
アプリの地図に利用可能な自転車の位置が表示されるので、予約をすることも出来ますし、利用後は契約する駐輪場であればどこにでも返却できます。
2017年1月23日からは東京都内6区(千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、江東区)において、自転車シェアリング広域実験が始まっており、6区全ての駐輪場で貸出・返却ができます。モバイクの自転車シェアサービスも、この自転車シェアリング同様、手頃な値段や乗り捨てが可能な利便性によって、今後シェア自転車のサービスが国内全体に広がるかもしれませんね。
ギネス・ビールは黒ビールのギネスをグラスに注いだ時だけQRコードが識別できるグラスを使ってプロモーションを行いました。
この仕組みについてSNSで情報をシェアすると、お得なクーポンをダウンロードできるようになります。通常の黄色いビールでは色彩の変化に差が生じない為、うまくQRコードを認識されないので、黒ビールだからこそ出来る面白い仕組みですね。
スターバックスはお客さんが店頭に置いてあるPOPのQRコードから好きなコーヒーブランドに投票ができるキャンペーンを行いました。
投票結果はSNSでシェア出来たり、投票画面からは各ブランドについて学べる動画を見ることもできたそうです。
また、ファッション系ではDIESELが店頭に展示したQRコードを読み取ることで、その商品に「いいね!」ができ、友人にシェアできるキャンペーンを行いました。
インドの人気クラブでは、お客さんの腕にQRコードスタンプを付け、読み取る時間によって提供する内容を変更するサービスを行いました。
例えば、クラブの盛り上がる時間帯にはお店のおすすめメニューや割引情報を表示し、帰宅時間頃にはタクシーを呼ぶサービス。また、明け方になると二日酔い対策のアイテムが提供されたそうです。
このサービスも目新しい仕組みが注目され、インターネット上で多くの体験談が共有されました。
大手スーパーのテスコが韓国の地下鉄駅にバーチャルストアを開設しました。
駅の壁一面にスーパーの陳列棚のように商品写真を表示し、各商品のQRコードをスキャンすると、商品が自宅に配送される仕組みです。待ち時間の有効活用や重い荷物を持ち運ぶ必要が無くなるサービスとして評価されています。
アメリカ合衆国オハイオ州にある全米有数の美術館「クリーブランド美術館」では、美術作品のそばにQRコードを設置し、美術品の情報を来場者に提供しています。
このサービスにより、作品の知識が無くても美術館で十分な情報を得ながら作品を鑑賞することができますね。
美味しいワインの産地であるヨーロッパでは、お気に入りのワインに出会う事が多々あると思います。
そんな時、ワインラベルを保存したり、ワイン情報をメモしたりしなくても、ワイン情報を入手・保存できるよう、ワインラベルにQRコードを貼り付け、ワイン情報を発信しているワインボトルが流通しています。
アメリカのペプシとファーストフードチェーンのタコ・ベルは、顧客がドリンクカップに貼付されているQRコードをスキャンすると、無料で音楽をダウンロードできるキャンペーンを協同で行いました。
また、アメリカのデパートJ.C.ペニーでは、プレゼントに添えられたギフトカードに印刷されたQRコードをスキャンすると、送り主からボイス・メッセージが流れるサービスを行いました。
アメリカの携帯電話会社ベライゾンでは、ポスターに付いているQRコードをスキャンし、SNSでシェアし、そのリンクから友達がベライゾンの携帯電話の購入に至ると、シェアした顧客がスマホを無料で貰えるキャンペーンを行いました。
このように、QRコードはホームページや店頭POP、印刷物だけでなく、いろんな場所で活用できることが良く分かりましたね。
また、イベントでの個人情報提示やクーポン発行、商品紹介やプロモーションなど、用途も様々です。
QRコードはデンソーウェーブが開発した日本発祥の技術ですが、今や世界中で使われています。今後益々広まるであろうQRコードの活用をぜひ考えてみてはいかがですか?
あなたのコンテンツをQR Translatorで多言語化してみませんか?
まずは無料でお試し