トップメッセージ

PIJIN 松本恭輔

QR Translatorのビジネス過程と今後のビジョン

日本のユニバーサルデザインを世界に届ける

弊社の経営理念は、「日本のユニバーサルデザインを世界に届ける」です。

QR Translatorが情報インフラ・プラットフォームとして世界中で利用され、国境を越えたユニバーサルなまちづくりをサポート出来る企業を目指しています。

2020年を契機に世界中から多くの人が訪日することが予想される為、安心安全・利便性を確保する情報インフラや、おもてなしの運営ノウハウは今後更に注目される領域だと捉えています。だからこそ、そのユニバーサルデザインの考えも含め、海外に展開を図っていきたいという想いで事業に従事しています。

ハードインフラと連携した情報インフラを構築

創業当初は看板を多言語化するという目的で、コンテンツ・マネジメントシステム(CMS)としても非常にシンプルなものでした。 IoTという言葉が本格的に広がる中、都市計画の観点から情報インフラとしてビジネスを実現できるという確信を持ち、パートナーづくりを経て、ビジネスモデルの転換を行ってきました。現在はユニバーサル対応を踏まえて他社との連携も進めており、QRコードだけではなく、光や音を利用した情報発信手段を提供することもできるようになりました。

今後のビジョンは、2020年までに情報インフラとして認知されるようになることです。その為に直近では防災分野に力を入れています。私自身は兵庫県出身で1995年に発生した阪神淡路大震災の被災+復興の経験者であり、兵庫県の防災まちづくりにも取り組んできましたし、2011年の東日本大震災の後にも関連する仕事で被災地に何度も通っておりました。

事業として防災に舵を切ったきっかけは2016年の熊本地震です。それまでQR Translatorは観光分野での利用がメインでしたが、熊本地震以降は色々な自治体から問い合わせを受けるようになりました。福岡で開かれた防災サミットに参加し、当時の自治体の課題に触れることにより、地震の体験者として、ここで事業として何か貢献したいと思うようになりました。そして、国の研究機関や関連する技術を開発しているベンチャー等と連携しながら今のサービスを組み立ててきました。

事業連携による収益モデルの強化

近年は民間企業から事業連携の申し出も多く、QR Translatorを活用した他社サービスの販売展開も今後の収益の柱の1つになってくると思っています。例えば、ブラウザベースでVRコンテンツが見られるWEBサービスと協業したり、QR Translatorをコンテンツ管理サーバーとして活用し、QRコード(二次元コード)以外の認識方法を開発しているサービスと連結したりすることでパッケージ販売も可能になり、タッチポイントの整備とコミュニケーション計画の設計をすることで、データ活用ビジネスの展開が見込めます。

我々は社会インフラのプラットフォームとなる事を目指しながら、街とイノベーションの橋渡しができるようなインフラ整備と情報インフラを提供する企業として、世界展開を行っていきたいと考えています。

海外展開に向けた展望

海外への進出はまだ実現しておりません。ただ、ビジネスモデル自体は、日本語や日本という地域に依存していないので、日本国内で標準モデルとして普及できれば、海外への展開も容易になると考えています。

2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックに伴い、世界中から日本を訪れる外国人にQR Translator の機能を実際に体感してもらうことが、全世界への広がりを後押ししてくれるものと思います。

既に日本国外での販売に興味を持つ現地事業者との交渉も行っており、当面はそれぞれの国や地域で展開力を持つパートナーを通して普及を図っていく施策を検討しています。

また、クラウドサービスのメリットを活かし、世界のどこからでも簡単に QR Translator を利用してもらえるように、様々な工夫や機能の開発を進め、グローバルマーケットを対象とした洗練された収益モデルの構築を模索していきたいと考えています。

多言語社会のASEANやEUに注目

多言語対応のニーズでいうと、ASEANをはじめEUでは既に多言語を扱う社会が形成されています。海外展開には事業のローカライズも必要であり、単なる翻訳による多言語化ではなく、その言語を扱う人の文化に合わせたコンテンツの制作が必要です。

弊社はこれまでの日本国内での展開を通じて、QR Translatorの価値は単なる多言語ではなく、ユニバーサルデザインに寄与するものだと考えています。翻訳だけではなく、障がいに合わせた音声化や信号への変換、イラスト化などによる情報を複数形式で発信する為のプラットフォームだからこそ付加価値が高く、社会に役立つインフラになっていくものだと思っております。

ハードレスを目指した情報インフラ整備

経済産業省はインフラ関連整備の世界的な市場規模は1兆6千億ドル、アジアでも7500億ドルに達すると推定し、国土交通省の2018年度の防災関連の予算要求額も6兆円を超えており、社会インフラ事業はますます活発になるものと捉えております。

近年QR決済が広がっているように、将来は決済端末の無い世の中になり、サイネージの需要が減少する代わりにQRコードや物体認識による情報取得が主流になると考えています。弊社はハードレスな社会を目指しているので、今後は、ハード整備をソフトの力で補完しつつ、メーカーと協働して必要なハード整備を行い、一緒にまちづくりをサポートしていくことに注力したいと考えています。

QR Translatorの特徴

QR Translator の競争優位性は3つ挙げられます。

① コスト削減

QR Translatorは対応コストの削減がべースのサービスですので、多言語化による「翻訳 + 制作」部分の人件費やツール費用を他社サービスと比較すると、価格差は歴然としています。

② 他社との連携がスムーズ

アプリなどを利用したサービスとの大きな違いは、QR Translatorは看板やサイネージ、商品といった目に見える形で広がっていることです。

アプリはスマートフォンしかユーザーとのタッチポイントを創出できませんが、QR Translatorの場合はWEBに限定せず、リアルな位置情報に基づいたタッチポイントを提供することができます。プラットフォーム・ビジネスでは親和性の高い屋外広告市場での事業展開も進めています。

③ QRコードの更なる普及

近年、ブラウザベースでのサービス創出が増えていることも後押しとなっており、これからはQRコードを単なるURLを変換したコードではなく、「QRコード=クラウドサービスへの入口」と考えることが重要です。Apple社もついに標準カメラ機能にQRコードスキャン機能を付加しましたが、日本でもQR決済は更に普及していくと考えています。

今だからこそQRコードの正しい使い方や有効性を示し、街中の景観を崩さない形で設置していくことで、真のスマートシティの様相に近づいていくと思っています。弊社もそのイメージ上の1つのサービスとしてポジショニングできるようにしたいと考えています。

企業として取り組んでいる社会への貢献活動

今後は自分自身が培ってきた経験則をより多くの社員が実践できるような制度も作っていきたいと考えています。社員の中にもボランティアや地域活動経験のあるメンバーが多数おります。これから組織を拡大していくにあたり、そのような精神性を持った人に増えてもらいたいので、社会貢献・地域貢献に費やせる「ボランティア休暇」制度をつくりたいと考えています。社員1人1人の地域社会での活動は、弊社の事業に必ず影響があると思っています。

ディベロッパーやインフラ会社がまちづくりを支援しているように、我々も次世代のインフラをつくっていく企業として、社会貢献していける事業体に成長させることが、大きな視野での貢献になると思い、これからも事業成長に邁進していきたいです。

株式会社PIJIN
代表取締役社長
松本 恭輔